気・血・水のはなし

中医学・漢方学

 

こんにちは。
体のめぐり調整師、草野ゆかりです。

7月が始まってすぐに猛暑が続き、すぐに梅雨明け。
今になって梅雨のような雨が続き、ジメジメ、ムシムシ。
体が追いついていくのがやっとという感じで、
余裕をもっての対策がなかなか難しいなと感じています。

みなさんは大丈夫ですか?

とくに夏の季節は気力や体の水分(潤い)を消耗しがちです。
水分といっても飲料水を飲めばいいという訳でもないんですよね。
このあたりが中医学独特の考え方で、面白いところです。

今日は、東洋医学の考え方の基本となる「気・血・水」についてお話していきたいと思います。

 

東洋医学では、「気・血・水」この3つで身体を構成していると考えます。
この3つは互いに助け合い、コントロールして全身をめぐり、生理機能を営んでいます。
内臓や各器官は「気・血・水」からエネルギーや栄養を供給されて、
「気・血・水」が過不足なく、循環していることで健康な身体を維持できるのです。

気・血・水は、生活習慣の影響を大きく受けます。
不足したり、過剰になったり、
流れが滞ったりすると
不調となって体にあらわれます。

では、簡単に気・血・水の説明をしていきます。

気とは?

日本語には「気」の付くものがたくさんありますね。

・元気
・やる気
・根気
・気を利かす
・気を配る
・気が変わる
などなど・・・。

近年では「空気を読む」などという言葉も生まれ、
日本人は特に空気を読むのが得意な人種だとも言われています。

では、この「気」というのは一体なんなのでしょうか?

東洋医学でいう「気」とは生命エネルギーのことであり、生命活動を維持する源です。
そして人間の身体の中だけではなく、
自然界に存在するあらゆるものが
「気」という物質から出来ていると考えています。

目には見えませんが、
体や臓器を動かしたり、
体を温めたり、
外敵から体を守ったりする働きをもっています。

この「気」が足りなくなったり、流れが悪くなると・・・
疲れやすい、やる気が出ない、汗がダラダラ出る、風邪をひきやすい、
イライラする、げっぷがでやすい、胸や腹が張る、下痢と便秘を繰り返す、
などの症状があらわれます。

血(けつ)とは?

東洋医学での「血」は「けつ」と呼びます。
血とは、血液のことも指しますが、身体に栄養を送り届けるという機能自体のことも含めて「血」と呼びます。
体を滋養したり、精神を安定させるなどの作用もあります。
また、「血」は「気」を運んでいます。
ですので、「血」が少ないと「気」も運べなくなってしまい、気の不調も出たりします。

この「血」が足りなくなったり、血の流れが悪くなると・・・
疲れ目、ドライアイ、爪が割れやすい、立ちくらみ、寝つきが悪い
シミ、目の下のクマ、筋腫、肩こり、頭痛
などの症状があらわれます。

水とは?

水は血液以外の体液のことを指します。
汗や唾液、リンパ液、胃液、涙などさまざまな水分のことです。
水分のバランスを調整して体を潤したり、
熱や興奮を抑えたり、関節をスムーズに動かす働きをしています。

また、「水血同源」と言われていて
「水」が少なくなれば、いずれは
「血」も少なくなります。

この「水」が足りなくなったり、流れが悪くなると・・・
ほてり、のぼせ、寝汗をかく、微熱が出る、
鼻水、痰が多くなる、めまい、むくみ、
雨の日に体調が悪くなる、
などの症状があらわれます。

また、「血」と「水」は「気」があってこそ作られ、
「気」によって動かされています。
このようにお互いを支え合って動いていることも、
バランスを重視する要因の1つになっています。

陰陽と気血水の関係とは?

前回記事の陰陽のはなしでもお伝えしましたが、
この「気・血・水」も陰と陽にその性質が分けられます。

★体を温める「気」→陽
★体を潤す「血」「水」→陰
に分類されます。

陽である「気」が不足すると陰に傾き、
冷えなど寒の不調があらわれやすくなります。

陰である「血」「水」が不足すると陽に傾き、
ほてりなど熱症状があらわれやすくなります。

陰陽のどちらに傾きすぎても不調の原因となるため、やはりバランスが大事になります。

ですが、その人の体質によってバランスは変わってきます。
必ずしも50:50にならないところが難しくもあり、面白いところでもあります。

この「気・血・水」や陰陽を使って
自然の法則にしたがい、

足りているか
停滞していないか
過剰になっていないか
とバランスをみていくことで、
体質を決定する判断の材料の一つにしているのです。

まとめ

いかがだったでしょうか?
冒頭でお話した水分不足とは、「水」のこと。
体の中の水分のことだけではなく、体の潤いのことも指します。
体の潤いを補うには、飲料水だけではなく
果物や豆腐、卵など「陰」を補う食材から摂るのが適しています。

「気・血・水」はグルグルと関係し、
鶏が先か卵が先かのような話であり、混乱してしまうかもしれませんが、
自分のちょうどいいバランスがわかっていれば、それだけでOKです。
季節や環境、生活習慣などちょっとしたことで変化しますので、ご自身の体の声、サインに気づいてあげてくださいね。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

それでは、また~
おさらばいたします。

 

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